わたくしはいきさつ上漫画本を好まなかった。
従ってタイガーマスクのことは知らなかったが、例の直人フィーバーで知らざるを得なかった。
オバマさんと針谷夕雲というまったく異質で無縁な両者を強引な手法で結び付けて来ました。
その間に、鈴木大拙老師をはじめ六名の方々にご登場願った。
今回はそこへ、七人目となる伊達直人さんにお出まし願った。
開いた口が塞がらないとはこのことを指すのだろう。
まとめ(6)=その1
一世を風靡した伊達直人現象、直人さん同士で時の首相との間で何かと話題になった。
伊達直人は幼くして天涯孤独の身、薄倖を背負い極貧に甘んじた人であったのだという。
『貧の極意』を余儀なくされた人であったのではなかろうか。
世の中の確執とか不条理に苛まれながら、それらに戦いを挑み、挑み続けて血みどろの戦いを通じて、ようやく手に入れた『貧の平和』、「栄冠」を手に入れ「ファイトマネー」を握った。
そして、それをば惜しげもなく世の孤児院へ投げ入れて、逝ってしまった。
事故にあった同じ境遇の幼気な子を救わんと己が犠牲となり敢え無くこの世から姿を消していった。
「無私」とか「自己犠牲」を地で行った伊達直人が、ここにクローズアップされた。
タイガーマスクの覆面を人知れず川へ投げ捨てたのだという。