老いぼれへぼ教師の回想記《92》

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企業見学レポート=その12
 
5 サントリー木曽川プラント(3)
 
 衛生管理に完璧を期しただけあって工場内は清潔感に満ち溢れていた。
 嬉々とした面立ちで働く従業者にも接した。
 あっと言う間に最終日の日程も終えた。会食の好意を甘受した。
 確かに、サントリーの純生に対する思いには怨念に似た執念が宿っている。
 ラガービール一辺倒の業界に対し、吾々をしてビール選択の上からも自由人たらしめんと、この寡占市場をもいとわず敢然とエントリーし挑戦した。
 とはいえども、完敗亦完敗まさに完敗の連続であった。
 その間は、オールドで繫ぐ経営実態は長らく続いているのだという。
 しかし、やがては純生文化が花開く日も近かろう。
 カールスベルグの味を心行くまで堪能し賞味した。
 
 21世紀のいまそれが現実のものとなった。