老いぼれ教師の回想記《102》

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その五  挑戦と試練挫折の河北台(続)
 
雑感=3 
 
③この学校に入る者は押し並べて学業成績は皆等しくどんぐりの背比べの感が強いのだが、内々の実情を云えば実際面ではわれも驚かざるを得なかった。
入学後の考査の得点分布は見事に正常な分布のラインを示すのである。
成績極めて秀でたものが居れば、然に非ざる者たちもいる。
そして当然、より多くの中間層でもって構成されることとなる。
また少々ぎこちないが立派なリーダー格が輩出するのである。
そして人間的に完成度の高い逸材を数多く見出すのである。
中学時代には潜在化していたに過ぎず、この学校の環境に適応し順応して大輪を開花させるのだろう。
教育の妙、教えることの妙、とりわけ人間の妙をこの学校で知った。
知らされたといった方が適切かもしれない。私が教えてもらったのだ。
私の在職中ではないが過去に慶応大学をストレートで制覇した人物が実在したのだという。  
人間であれ学校であれ、現象面だけを見て評価することの愚かさや空しさ浅ましさを知るべきである。
何も決して慶応ボーイが素晴らしいとか立派だと言っているのではないことぐらいは判るはず。
押し並べて純朴な人多い中に、このように大輪の花を開花させるものもいて当り前なのです。