老いぼれの独り言

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とある廃屋の片隅にほったらかしにされる石の手水鉢を家主に断わり貰い受けたことがある。
夏場は溜まり水にボウフラが湧き家蚊に悩まされます。
そこで一番安くて丈夫な雑種の金魚を三匹泳がせました。
 
ここの所突然春が飛び込んで来た。
めっきり春めき水ぬるむ時節となりました。
昼下がりに餌一掴みを水面にそっと置いてみました。
しばらくようすをうかがっていると、間もなく一匹顔を出しました。
一番お腹を空かしているのがゆっくりした動作で浮き上がってきて久し振りの食事にパクリと食いつきました。
ご馳走さんと、わたしに向かってにっこり笑いました。
今年の寒い寒い物凄く寒い冬を3匹仲よく励まし合いながら生き抜くことができました。
わたしも嬉しくなってもう一摘まみ麗らかな水面にそっと置きました。