敗者の条件«1»

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敗者の条件―その1
行き付けの道場に一風変わった道場訓が掲げられる。
『敗者の条件』という題目だ。
その副題には“勝者になるために敗者の特性を知ろう”とある。
今流行りの暴力に誘発された勝利至上主義とは毛色が違う。
勝者になるには『敗者の条件』を回避しクリアしなくてならない。
逆転の発想からして、とてもユニークだ。
恐らく、会田雄次の熱烈なる信奉者の手による文言に違いない。
氏の歴史観とか勝負事への観点などもう少し紐解き吟味すべきだと思う。
何れにしろ、実にまことしやかに十個の戒めの項目が並ぶ。
最初の戒文は
【敗者は常に困難なことから逃げたがる】とある。
兎に角おつむの中が空っぽだと勝者には成り得ない事がよく分かった。
(つむ)を駆使して物事をよく考えなさい。
そうしないと敗者になりますよと諭されている
確かに、これは至言である。
困難なことは何処にでもある。
人の世でこの困難から避けて通る道はない。
この困難に雄々しく肌をさらけて立向う気迫こそ大事けれと申している。
稽古をさぼるなよ。
道場の床は氷上より冷え込んでいるが素振り500本に耐え抜いてがんばりなさいよ。
困難から逃げるなよ、弱い心 (よこしま)な心を断ち切れよ。
非心 (ひしん)を斬ることからすべてが始まるよ”というとても好い言葉だなあ。