老いぼれの北海道行き《6》

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                        知床連山
北海道紀行           二〇〇五年秋
 
 
⑥飲んで騒いで丘に登れば白夜は明ける、まさに青春讃歌だ。
このようなほろ苦き青春時代を謳歌できたがこそ襟裳の歌も知床旅情もこの世に長く歌われ続けているのでしょう。
 
世界遺産に登録された途端にぞろぞろと人が集まる。爆発的人気だと言う。
安上がりのツアー客は見事締め出され、当初のウトロ温泉ホテル知床は網走湖荘なる民宿か国民宿舎擬のお宿へ移らされてしまった。  案の定、この世には不条理がまかり通るのである。
しかし、後で知り得たことながら結果的には名を捨て実をとったことになった。
実質、最大限のサービスでの持て成しがあった。
いみじくも添乗員はいつもそうであるように単刀直入に言い放った。
あっけらかんと明快にそう指摘した。指摘の通りであった。
言うまでもないことながら、人口に膾炙し過ぎた知床には興ざめしよう。
早めに来て置いてよかったと思った。
知床五湖より知床連山の静かな佇まいがよかった。
ただ羅臼の村から国後の羅臼山や爺爺岳を望んでみたかったので少し残念だ。