老いぼれの独り言

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昨日までの荒天が一変し入学式日和になった。
お顔もお名前すら存じ上げることはないのだけれど本町会より晴れて二名の新入生が入学される以上列席しないわけにはゆかない。
長い間腕を通した事のなかった古いスーツに身を包み颯爽と受付を済ませた。
“一番乗りですよ、張り切っていらっしゃいますね“と迄は口にされなかったが気持ちのいい歓待の意籠もった受付であった。
時代が移って学校の職員も洗練されたようだ。
控えの間で待機させられたが、物物しいお顔をなさったお偉方が数人いられたのでわたしも仕方なくちょっと偉そうな顔つきにならざるを得なかった。
こんなのは窮屈であまり面白くはない。
何か語られてはいたが偉そうなお方の話題なのでなお一層窮屈で興味を抱かなかった。
式では新任の校長先生が新入生たちに三つの約束事を話された。
先ずはご挨拶のできる子になりましょう。
二つ目は先生のお話をしっかり聞きましょう。
三つ目は身の安全は自分で守りましょう。
車に気を付けることは十分肯けるが不審者に気を付けろ・・・
人を見たら泥棒と思え、人を見たら痴漢だと思え・・・
人間への不信感を幼な子に教え込むようなことになりはしまいか。
誰彼なしに気持ちのいい挨拶を交わす事と物凄く乖離し相反するように思えてならなかった。
教育の難しさでしょう。
君が代愛国心を教えるのも大事でしょうがこのような難しい事を考えさせることの方がもっと大事な道徳教育だとわたしは思う。
在校生たちが新一年生たちへ校歌を歌って歓待していた。
声高らかに会場に響き渡っていた。
とても素晴らしいと思った。
とても気持ちがよかった。