老いぼれの独り言

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アスファルトの道路の道端にコンクリートの壁との重ね目に雑草たちが犇めくように寄り添うように生活を謳っている。
こんな窮屈で不自由な所をよくぞ選りも選って定めしものかと感心するばかり。
処がわたくしは立場上この生きもの達を非情にも毟り取らねばならないのです。
素手では敵わぬので金具で根こそぎ掻き毟るですが執念深く必死に地表にへばり付き土壇場の抵抗を示すのです。
無慈悲にも彼らを地獄へと葬り去るのです。
一口の生をも認めることなく悉く断罪致すわたしの罪業は「閻魔大王」以上の残虐さです。
町内清掃とはいえ、わたしは草をむしりながらこんな馬鹿げたことを思ったりした。
根こそぎとは言え根毛の一部が生き残り必ずや来世には再び芽吹いてくれることだろう。
閻魔さんの優しい温情に違いない。
それにしても雑草たちのその生命力たるや只者じゃない。
生き抜くためのど根性はさすが見上げたものだ。
メヒシバとツメクサにコニシキソウその他大勢の雑草たちよ、無情を許し給え。
さすがにニワセキショウには手を出せなかった。