ニュージーランド行き《1》

イメージ 1
 
 仕事をしていたころには一歩たりとも國の外へ出ることがなかった。
 実は、そのことはとても口惜しい事であ
った。
 退職の後に、遅ればせながらも堰を切っ
たように其の機会が訪れることになる。
 2006年時の記憶を綴った古くさい思い出話
に過ぎません。
 
 
 
 
ニュージランド紀行 二〇〇六年三月二十六日~四月二日
 
 
 海外旅行に慣れ親しんでいる多くの人たちは口を揃えて異口同音にニュージランドの旅は実に素晴らしかったという。
あなたたちもぜひ一度は伺ってみなさいと進めてくれる。
 ならば見聞に値するはほぼ違いなかろう事と四度目の海外渡航を決意をした。
楽しいことがたくさんあって感動の場面の連続が保証されたも同然と安易に先入観を持ってしまった。
 ところがこの前提条件が固まっていたばかりに若干失望する場面にも遭遇したが、所詮は年寄りのひがみ根性に過ぎぬこと、最後で触れることに致しましょう。
 
 確かにこの国には手付かずの雄大なる大自然の姿は見渡す限り茫洋と広がっている。  
 南海の果てに隔絶された孤島なるがゆえに固有の自然条件を厳然と保護することを国策としている。
従って外部から異なる生物の類が侵入することを極端に嫌い防疫体制を厳格に敷いているらしい。
にもかからわが素人目にもオオマツヨイグサらしき黄色の花を枯れ河の川原や中洲に群生しているのを見かけた。
もしそうだとすれば、近い将来において繁茂する日の到来を危惧せざるを得ない。