老いぼれの独り言

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子供染みたことを考える。
自転車で鶴来線沿線沿いの道を四十万から額乙丸駅に向けて通り抜ける。
凡そ2キロ弱の区間だが電車とすれ違う。
特に下り線の車両が前方より接近しすれ違いざま何がしかの風圧を感じるのです。
一度、野球帽が瞬時に後ろへ飛ばされたことがあった。
当然ながら、自転車諸ともわたしの体全体に空気の塊がぶち当たって來る。
或る種の恐怖心がよぎる。
おのれの面相は覗い知れないが
恐らく戦慄に歪んだ醜い形相を呈している事だろう。
 普段は面がね越しに見えないだけかも知れない。
 平常心とか不動心を口では容易く云ってはいるが高が電車に遭遇しただけで、それが木っ端微塵に打ち砕かれてしまっているではないか。
 スピードこそ左程ないが何と言っても巨大な鋼鉄の塊がおのれに猛進してくれば怖いはずだ。
 誰しもそう思うのかと思いつつもかつての剣豪武蔵たちも修行でこの不動心を培ったのでありましょう。
 自転車で此処を通るたびにいつも子供染みたことが頭を過ぎるのです。
 修行が足りないといつもそう思うのです。
 
 電車と捨て身の相討ち、出来っこない。
 しかし、それが出来なければ真剣での相討ちの技は成立しないし況してや相抜けの技はなお程遠いだろう。