老いぼれの独り言

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2012年の春四月の初心者講習会の門を敲いて以来もう直ぐで丸二か年が過ぎ去ろうとしている。
ところが、未だ巻藁の前にしがみ付いたままなのだ。
それでも終始マイペースを保ちながら、至って平穏な気持ちで巻藁に真摯に対峙いたすのです。
その功を奏したのか、一頃のように背後から飛んで來る叱正の怒声を最近は聞かなくなってしまった。
少しばかりは烏滸がましいのだが本多の森の梢から響き渡る囀りの中に溶け込み大自然と一体となって無心で弓を引くおのれにハッと驚くときもあるのです。
狙うに非ずして、決して狙ってはいけないと肝に銘じつつもやはり巻藁の中心に矢を放ってしまう。
やはり、狙っているではないかと自問しつつも矢は中心の右斜め上方付近に集まるようになった。
この際、自前の弓を使ってみようとふと思った。
つまりは何のことはない慾が出た事に過ぎない。
とうとう我慾の虜になってしまったのです。
何はともあれ善は急げと、皆中堂へ ( )けて馳せ参じた
店の主人はおもむろにわたしに一本の弓を示されました。