ニュージーランド行き《5》

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ニュージランド紀行 二〇〇六年三月二十六日~四月二日
 
⑤迫りくる巨大な氷河の迫力はバス沿線では窺い知ることはできなかった。
気が遠くなりそうな氷河時代の神聖なる遺物を目の当たりにするにはトレッキングはおろか本格登山を試みない限り不可能なことだろう。
しかし、馬鹿でかい物凄きU字谷や深く抉り取られたフィヨルドの切り立つ岸壁からは太古の氷河のエネルギーの何たるかとその神秘的魅力をまざまざと見せ付けられたのです。
私にはイルカの歓迎陣は不要のことのように思えた。
ミルフォードサウンド一帯の年間降水量はほぼ一万ミリメートルに達するほどに多いのだという。
随所に低湿地が見られ湖沼の数が群れを成していた。
明鏡止水を現わすような東洋的雰囲気を読みとることができた。
確か、ミラー湖と名のつく湖を見掛けたような気がしてならないのである。
辺り一面に照葉樹林が生い茂り空気までが緑色に染まり咽び返るほどだ。
今日は快晴、一点の雲とてない。峰々の万年雪も金色に光り輝いている。
遠望するマウンテンクックに見惚れ完璧に魅了されてしまった。
 
 
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