老いぼれの独り言

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大阪の孫くんの滞在期間がもうそろそろ一週間にならんとする。
年寄りだけの家の中で年寄りだけを相手に四六時中生活を共にすればそりゃさぞかし退屈であったであろう。
況してや、台風襲来を受けて此処二三日は終日生憎の天候であった。
ラジオ体操にもサイクリングにもバスケにも更にはキャッチボールにも行けませんでした。
もっぱら、朝から晩まで宿題に追い捲られ急き立てられてさぞかし孫くんは生きた心地はしなかってであろう。
ホームシックに苛まれママさんシックに冒されて
しまうのもこれまた当然すぎる。
 そのせいか、日に幾度となく大阪へ電話してママさんに胸の内を打ち明けているようなのです。
 親離れを果たし自立心を養い強く逞しい根性を身に付けてやりたいわたしらの思惑はおいそれとは安易に事は運びそうもないのです。
比喩的に誇張された「獅子の子落とし」の教えであれ、これを地で行くしか手はないのでしょうか。
此の孫には崖上から突き落とす荒手以外救う手段がないのだろうか。
宿題を仕上げたら大阪に帰ることに決めました。
孫くんとわたしらで話し合って決めました。
曲がりなりにも、結構強引に手綱を操作して水飲み場まで連れ出したものの肝心の水を一向に飲もうとはしない。
取り分け、読書感想文に梃子摺る始末なのです。
もはや、時間との勝負になってきました。
 
大阪に帰るためには宿題を終えなけれなならない。
宿題を仕上げなければ大阪には帰れない。
未だ幼き孫くんに大きすぎるプレッシャーを強いてしまった。
最も劣悪で最低の手段しか講じられなかったわたしらの凡策を悔いているのです。