老いのひとこと

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羽咋の吉崎・次場 ( しば )遺跡にある「弥生まつり」へ参るべく能登里山海道を駆ける。


先月に此の地で手掛けた手捻りの高坏が野焼きされる待望の日が来たのです。


幸いにも昨夜来の雨も上がり条件は上々、ただ北寄りの風が一つ気掛かりであった。


と申すのも此の北風が原因なのか定かではないのだが結果的にわたくしの作品は無残な姿で焼き上がってしまったのです。


最も風上に位置したわたしの部分にまでは十分な燃焼温度が保ち得なかったのではなかろうかとド素人なりにこじつけるのです。


実は此処のところ三連続立て続けの失敗作になる。


付いてないと嘆いたり況してや燃焼釜の所為に責任転嫁をするなんて以ての外、話にもなりやしない。


 


弥生土器の修復作業に長じていらっしゃる資料館詰めの先生方はわたくしの作品を見て余程不憫に思はれたのか出来得る限りの誠意を尽くし復元を試みましょうと好意的なお声を掛けてくださいまして此の上なくわたしは救われました。


有り難く感謝してそのご好意を甘受することに致しました。