鶴来にて週に一度だが珪氏と形を打つ。
木刀で充分事足りるのだが誰云うともなく刃引きがあれば刃引きで試してみてもよいですねと言葉を交わす。
真剣の刃を落として刃引きにするようなお馬鹿さんは居ない。
剣道形専用の刃引き模擬刀は存在しないらしい。
居合に適応した強健なる模擬刀があればそれでよいらしい。
それでもう一本模擬刀を手に入れることにした。
偶々ハードオフ店で格好の品を見つけたので此の際思い切って買ってしまった。
4800円で子供のおもちゃ同然だがそれでも刀身は74センチ2尺4寸5分で重心が剣尖に偏りすぎるきらいはあるもののずっしりと重い。
家で計量すれば鞘無しで920グラムあって十分間に合いそうだ。
もっともあの亜鉛合金の独特なる光沢と何とも遣り切れないけばけばしい刃紋ばかりはどうしようもない。
でも拵えもちゃんと体裁を整えているので了と致しましょう。
木綿製の柄巻きが若干甘いがこればかりはどうしようもありません。
三本目と五本目、六本目で刀と刀が接触するが三本目は入れ突きに萎やす動作と鎬で押さえる動作なので問題はない。
五本目と六本目は的確に擦り上げれば払う動作ではないのでこれも問題はなさそうだ。
危険回避のためお互いの合意の下で刀の扱いを按配し手加減を加えるべきだと思う。
曲がるだけなら兎も角折れて飛んで来たらやはり拙かろう。
お互い安全には気を付けて楽しく形稽古に励むことにいたしましょう。
*真鍮・亜鉛・アルミの合金
合金の比率
砂型特殊合金(砂型鋳造)とダイキャスト合金(金型鋳造)