大阪の旅≪10≫

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⑩上りの阪急電車河原町まで出て家内の意向に従い芳春院へ行くことにした。


駅の案内所でバスの便を尋ねるがどうしたことか一向に話が通じない。


加賀前田家初代藩主利家の正室「まつ」のお寺だというがなかなか通じない。


暫しの問答の末、ようやく大徳寺行きのバス停を教えてもらいました。


何十年振りの大徳寺さすが禅の古刹しっとり落ち着いた重々しい佇まいが何とも堪らない。


お寺の中に二十に及ぶ塔頭( たっちゅう)称する寺院が散りばめられている


ところが嘗てのテンプルストライキの名残でもあるまいに堂々と拝観拒絶のお札が掲げられる。


芳春院も非公開とあり門扉は締まっていたが施錠がないのを幸いにそっと覗いて庭先の参道と一期一会の能書だけを失敬してきた。


三門の金毛閣の扁額を遠くに望み、一休宗純の真珠庵も見学したかったが拝観敵わず只大仙院だけがわたしたちを迎い入れてくれたのです。


偶々、丁度運よく岡山県下の修学旅行生と鉢合わせしお寺のお坊さんではなかったが手慣れた案内人のガイドに従い一とき中学生になり切っていた。


当を得たとても判りいい名解説で大いに勉強になった。


ただ沢庵和尚が武蔵に剣の極意を伝授したという拾雲軒のお話にまでは至らなかったことが心残りでした。


 


閉館時刻も迫ったので名残り惜しみつつ名刹を後にした。


 


孫たちの運動会を口実に暫し大阪に滞在し大阪を拠点にして山陰にまで足を延ばし更に京都へも行けた。


閉じ籠もり勝ちのわたしらに大阪の息子夫婦は好いご褒美をプレゼントして呉れたのです。           終