老いのひとこと

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いつものお勤めを務め上げるまでの事、三文の徳にあり付こうと早起き体操会に顔を出す。


じゅっぷん間、霜降る冷え込みでもかーるく薄くほんのりと汗ばむ、これぞ偽らぬ快汗ぞ。


そして帰路を急ぐ、お寿司屋さんの横を曲がってミスタードーナツ店の駐車場までが絶好の緩スロープのゲレンデに早変わり。


新雪を蹴って粉雪を舞い上げながらスプールを描く。


まるで其処が恰好のスキー場だと錯覚している。


スキーを履く願望はすでに途絶えた今、自転車スラロームでその醍醐味を再現し夢中になって興ずる吾にハッと気付く。


夢も希望も何もない今、せめてもの慰みに斯くも安っぽいお遊びで吾をば紛らわす。


誰もいない、ひと一人っ子いないコンクリートの路上をウエデリング宜しく大回転を試みていたら突然コケコッコーと鶏が鳴きさけぶ。


こんな街中に不格好で不自然だ、でも本物の生きた鶏のようだ、最近飼われたに違いない。


誰にも気付かれまいとしたが鶏君にはちゃんとみられていたようだ。


コケコッコーと勇気づけ元気づけて呉れているようにも聞こえたが転倒し大怪我を負うのが関の山なのだからモウケッコーといさめて呉れているようにも聞こえてならない。