老いのひとこと

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やっさん農園では収穫祭とまでは中々ゆきかねる。


侘しいと云おうか口寂しいと云おうか貧相な格好でわたくし一人だけが勤しむ。


収穫の歓びを互いに分かち合いながら嬉々としてはしゃぎ合うような笑い声は残念ながら其処にはなかった。


ただ黙々と身を屈めながら労働の歓びを噛み締めながら労働報酬の対価としての現物支給分にあり付けるちょっとした喜びにほのかに期待を寄せる。


そら豆はすでに爛熟し過ぎたのも目立つ。


肉厚の莢の中から小さな身が一つだけ宿すのもあれば大きい実が四つばかり並ぶのもあってとても面白い。


タマネギ畑は無惨にも雑草の勢力圏に圧倒され主賓は肩身の狭い思いで地面にへばり付く。


成分を横取りされた所為か概して小粒だ。


まともに育った優等生は地主さんの下へお届けすることにして小作人小作人らしく末生りさんで我慢することにした。


ピンポン玉台の可愛いのもあって作り手のわざが知れるのです。


育ての親の不甲斐なさに笑えてくるのです。


やっさん、勝手にお裾分けを頂戴しました御馳走様でした。