「サクラ切るバカ」と云う言葉を聞いたことが在るが先日のこと庭師さんたちがクレーン車を出して公園の桜の樹を剪定している。
開花を前にしてサクラを切る本当のおバカさんではないかと思ったが何分本職の業者さんだから黙って見るしかない。
帰り際に切り落とされた小枝を一本失敬してしまった。
未だ固く芽を閉じたひからびた蕾でしかないが間違いなく幼き花芽が何かを訴えてくる。
その幼気な哀願に応えねばならぬとさっそく花瓶に生けた。
一度は死んだけどまだ生きている。
その小さき命を救わない手はなかろう。
重大な使命を帯びて見守ってやらねばならない。
HB-101を一滴たらし陽当たり良き場所に置く。
小さき望みを託し望みをつないでしばしの間わたし自身も生かせていただきます。
そうさせて下さい。