老いのひとこと

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今日の教養講座は曹洞宗の若きお坊さんのお話でした。

待ちに待った禅修行のお話が聞けると胸を時めかせた。

ところがどうしたことか矢張り少しばかり思惑が外れてしまったようだ。

今日のお坊さんは曹洞宗の特質を強調なさらんがためにどうしても難しい禅語で以って禅修行を語られたのです。

つまりは

禅修行=「利行」+「同事」+「愛語」+「布施」

此の難解なる等式を我ら凡人に判りやすくお説教せんと熱心に語り掛けられた。

実に有り難きお説教に違いはない。

確かに有り難き思いが募るばかりではあったが枯渇した砂地に水が染み込むようにわたしの胸中を満たしては呉れることはなかった。

むしろ端的に永平寺の庫院で体験なされた精進料理作りの苦行を語ってほしかった。

其処から禅修行の何たるかを我ら自身が導き出せればそれでよかったように思えてならない。

 

 

深遠で高邁すぎる禅修行の何たるかより修行門の前に立つ者どもに気構え心構えの欠片だけでも平易なことばで教唆し啓示してほしかった。