老いのひとこと

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        無断掲載

1月11日に開催されたÑ響公演会でマーラー交響曲第2番=復活が演奏された。

その日のコロナ状況は武漢での発生が確認された程度で日本へは何ら及んではいなかった。

此の収録分が4月5日の日曜日にテレビに映った。

其の間3か月ばかりで余りにも大きな拡散に隔世の感を強く持った。

 

何にも判らぬものが判らぬなりに指揮者の風貌も相俟って此の作品に魅せられてしまった。

難しい高度なクラッシック音楽であるが

指揮者の指揮棒の動きに一糸乱れぬ音色で楽員が協調する。

しかも90分に及ぶ大作の音符を完璧に体得している姿は同じ人間とは思えない。

そして各々の表情から滲み出る個性的振舞いから昂揚感が自ずと湧き上がる。

誰一人として脇役に甘んずる控え目なものはいない。

皆が皆我こそは主役であると自負し躍り出る。

自尊心旺盛な自律的独立心の持ち主ばかりだ。

二人のソリストと合唱隊の皆さんも口だけではなく目の輝きや全身から絞り出し歌い上げる姿は実に神々しい。

彼らの中にも誰一人として脇役に甘んずる人影はなかった。

全員がプロを自認していた。

コロナの惨禍をよそに沢山の感動をいただいた。