老いのひとこと

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9日新雪あり、10センチにも至らない僅かばかりの降雪があった。

寒気団に被われ割かし寒い、霰まじりの小雪が舞う。

雨合羽のフードをかぶりいつものお出掛け。

路肩の雪の上は滑らずに歩きやすい。

ククッと新雪を踏み込む音がする。

ググッと小気味の好い音がする。

ガボガボッと靴が鳴る。

測ったことはないが3キロばかりの道のりだろうか。

計ったことはないがわたしの雪道での歩幅は

40センチもなかろう。

道のりが3.2キロだとすればわたしは一体何回ばかり小気味の好い靴の鳴る音を聞いたことになるのであろうか。

其の間わたしの心の臓も拍動をつづけてくれたはずだ。

ガボガボッとわたしの小さな心臓はわたしの体内へ新しい血液を送りだしてくれたのであろうか。

雪が微かに軋む音と100億個の細胞が拍動する音とが足並み揃えて連動し合っていたようだ。