津軽海峡を渡る⑧

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津軽海峡を渡る⑧
 
/20金曜日
 
想像を絶する認識の甘さに我ながら呆れ果てがっくりと首うな垂れる。
あの当日まで奥入瀬川八甲田山水系の河川で十和田湖流入するものと固く信じて疑わなかった。
途中下車し渓流の景観を愛でた時も水流の向きまで吟味するまでもなかった。
処が今稿を改めんとすれば何の事はない奥入瀬川十和田湖を水源とし北太平洋へ注ぐこと知らされた。
天と地を逆さまに見ていた大馬鹿者が此処にいた。
やはり「バカは死ななきゃ治らないアホは死んでも治らない」
わたしは間違いなしにアホの類だ。
 
何はともあれ大自然がまだ脈々と息づく此の大自然を日本の遺産、地球の遺産、いや世界の遺産へと盛り上げなばなるまい。
奥入瀬渓流を見た以上は黙って見過ごすわけには行くまいぞ。
 
驚嘆の目を洗いつつ十和田湖岸へと奥入瀬を下り、否イヤそうではない奥入瀬川を遡行いたせばとある地点にて小休憩した。
其処には見晴らし展望台が在り直ぐ真下には十和田の湖面が見事に捉えられた。
まさに絶景なり、其処にはわたし以外誰もいないことを確と確認した上でわたしは有らん限りの声張り上げて絶叫していた。
「トワダよーサラバー・また来るぞ」と云わんと致せば息子が息を切って展望台に現れ「親爺どうした!」と激しく諌める。
柵もろ共崖下に落下した叫び声に聞こえたではないかと真顔で言う。
発狂音を耳にした他の観光客も本気で狼狽えていたのだと云う。
わたしにすれば得難い感動をもろに表現したまでと申したいが又しても年甲斐もなく傍迷惑を仕出かしたものだ。
大いに反省したい。
 
 
湖岸の桟橋で太公望が糸を垂れる。
ヒメマスを狙うのだと云う、先日は50センチ級を仕留めたと云う。
ルアーではなく生餌ブドウ虫が好いのだと云う。
釣果をお祈りし帰り際にシャッターをお願いしたら快諾してくださったのでとても気持ちが好かった。