老いのひとこと

名画「エデンの東」のあの一場面をつい思い出してしまう。

愛称ジミーは父の抱える負債の肩代わりとして大豆の運用益を宛がうが返って父の逆鱗に触れジミーは天を仰いで泣き崩れる。

あのシーンは何んと云っても圧巻であった。

父からの愛情に飢えるジミーは札束で以ってその愛情を買い入れようとした。

其の間の父子の愛憎劇に圧倒された。

 

ジミーがカルフォルニアの大地に頬ずりして大豆の発芽を満面の笑みで演技した場面はとても印象に残るが其の大豆の花もあだばなに終わり実を結ぶことがなかった。

明らかに彼の大豆は功を奏することなくムダな行為なままに終わった。

 

 

些か不甲斐ない次第ではあるが、わたしの大豆栽培も其の局面においては何処となく似ていると云わざるを得ない。

ジミーのあの失意の名演技と何故かしら重なり合う。