老いのひとこと

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大阪勤務の一番孫が半年振りに帰ってきた。

たくさんの土産話を貰ったし釣り具と植物図鑑の譲与の話を快諾してくれた。

そのうち必ず取りに来ますと確約して呉れた、やれやれ一安心だ。

昼食を共にしたあと突然墓参りを思い付いたので一緒に行かないかと誘われる。

彼なりに何かしら思い知ることが在ったのだろうが問い質すことはしなかった。

やがては、必ずや此のわたしが入るべき墓石に持参の数珠を取り出して手を合わせて呉れたのです。

きっと彼の胸中のどこかに来るべき折の到来を期して予行演習をこころしてはいまいかとわたしは密かにそう思った。

 

父方の祖父母亡きあとの我が身の身の振り方をわたしたちの前で演じて呉れているようにさえ思えてならなかった。

とてもこころ強く思えた。