老いのひとこと

日毎日参する石踏み公園へのコースで往路は馬替下橋復路は馬替中橋と使い分ける。

何気なく下橋の袂で護岸ブロックの隙間に自生する大木の葉を見ればナンキンハゼそっくりではないか。

それにして其の小鳥は乙な所に糞を垂れたものだと感心する。

そして橋を渡り行けば舗装面の隅っこに何かしら灌木が自生する。

窮屈なとこで大変だなとよく見れば此れ何んとエノキのようではないか。

面白いことが在るものだと橋を渡り終え欄干の辺りに目を遣れば何んと其処に間違いなくクスノキの雄姿を発見したではないか。

奇遇と言えば余りにも不思議なる巡り合わせで先日学習したばかりの三種の植物に図らずも遭遇したのだ。

笑いネタの乏しき此の老人は誰に気兼ねもなく「此れはおもろい」と満面の笑みを湛えてそう叫んだ。