老いのひとこと

おいの

              無断掲載

今改めて背筋が凍る思いを新たにする。

新聞は一面記事で漁港隆起を伝える、翌日には志賀原発に「警戒事態」令が発せられたことを伝える。

新聞の良識を読者に訴え掛ける其の意図は大いに是とするのだが発災後50日を経て何処となく遠慮がちに原子力規制庁の顔色を窺いながらの消極的な報道のように映ってならなかった。

2メートル以上の地盤隆起を齎した活断層の巣窟の上に志賀原発が立地するは紛れもない事実。

最悪の事態が発生の折に現有218名の志賀町役場の職員が2000名弱の町民の避難を全うするは殆ど不可能に近かろう。

 

 

何んと云えども妊婦や高齢者に留まらず多くの地域住民の生命を脅かす一大事なので二度に亘る震度7と6弱の其の直後にキャンペーン記事を編集し大々的に警鐘を鳴らしつつ我ら読者を啓蒙し続けて欲しかった、此れこそが新聞の一大使命ではなかろうか。

 

社会の公器たるものが原子力推進を本務とする政権に忖度する弱腰を示すようでは困る、絶対に在ってはならない。

 

志賀原発再稼働には毅然たる態度で対峙し勇気ある報道記事に出逢えることを楽しみにして余生を生きたい。