老いのひとこと

 

突然、息子らの取り計らいで黄頭巾にちゃんちゃんこを着せられて家内共々祭り上げられてしまった。

恥ずかしながらも傘寿と米寿の悦びに浸った果報者に違いはないが実のところは何やかやと好き放題我が儘の掛けっ放しの家内こそが祝福される身ではあるまいかと内心そう思った。

 

坂出勤務の一番孫と出産を控える一番孫娘は不在ながらも大阪の孫たちは厳しい部活の合間を縫って駆けつけて呉れた。

盛大な祝宴は記念すべき一枚の写真に納まったようだ、終生忘れぬ思い出の一品となった。

 

長男は晴れて大阪工業大学都市デザイン科に合格を果たした、長女は此の度対豪州文化親善使節としてメルボリン行きが決まり書道を通して日本文化を現地の小中生に伝授するという大役を仰せ付かってしまった。

次女は全国中学校マーチングコンテストで全国制覇の二連覇を遂げんと連日練習に励む身なのだというし三女は三女で大阪市内の小学校合唱大会で今年こそは優勝だと張り切っているという。

みな夫々自分の持ち味を発揮しようと健気に励む孫たちからも祝福されたことになる。

有り難いことです嬉しいことでした。

 

美味い美酒にも囲まれて大いにご満悦だった。