老いのひとこと

高齢者講習会の案内状のタイトルは水色に付き優良ドライバーの証し、此処のところ40年ばかり無事故無違反の範を堅持する。

もっともお巡りさんの御厄介にならずとも車体はデコボコ満身創痍のポンコツ車輛が自慢の種でもありましょう。

とは申せど若気の至りの武勇伝は枚挙に暇なしで、30代バイク通勤時代寺町の大櫻辺りで転倒し野町広小路までバイク諸共雪上滑降した事、金石往還を40Kで走り5Kのスピード違反で切符を切られた苦き思い出。

また免許取りたての頃シャーベット状の雪上をスリップし民家の門柱を圧し折ったが直ちに示談に持ち込み義父に助けて貰った事、夜釣りで能登穴水の下り一直線の路上でネズミ捕りに引っ掛かり8000円の罰金は痛かった,当時は大金でした。

更には一度野町付近の夜間取り締まりに風船を吹かされアルコールが検出し一巻の終わりかと観念したが温情篤きお巡りさんで無罪釈放された事は終生忘れ得ぬ出来事、其の折に同乗したのは我が家内であり我が實子3人の息子たちであった。

 

此れが事故の最後でなった、真冬の北陸道木之本インター

付近でエンジンブレーキと共に車体が回転し始めアイスバーン上をぐるぐる100メーターほどで止まった珍事になる。

奇蹟的に後続車両が途絶える幸運に見舞われ神に救われた、あの折は我が愛息長男と三男が同乗していた。

九死に一生を得たも同然の此の出来事を契機に慎重運転が板についたと言っても好かろう。

但し、軽微な操作ミスが後を絶たなかったのも事実ゆえ他人様の御忠告には耳を貸さねばならないのだが、ドクター和田から「今できる事、今持てるおのれの脳力を不断の努力でキープせよ」

「免許の返上はヨセ」

「免許の更新をセヨ」

此の三点を我が人生指針といたすのである。