老いぼれへぼ剣士の夕雲考《31》

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野田首相経団連会長としばしば話し合っている。
蜜月状態とはいかないまでも何かと気にかかる。
富める人たちとの、接近する度合いも必要かもしれないが、
片や一方には貧しい人たちも当然のこととして存在するのです。
野田首相の妙術がますます見ものになって来るのです。
 
 
鈴木大拙は夕雲をどのように観察し評価したか(11)
 
 
先ず大拙は、富める人と貧しい人を対比させる。
富める人は、掛け替えの効く“物”を持っている。
金力や権力、地位や名誉であり、これら“物”を見る目は確かに持ち合わせてはいるでしょう。
ところが、”人“を見る目は持ち合わせず、従って”人の心“を見抜くことはできないのだという。
これら富める人には、怠惰で奔放な、しかも安逸な心が充満し、更にそこには懶惰で無為なる生があるのみではないかと辛辣に指摘する。
加えて、そこには誠がないし禅もないではないかという。最も嫌悪すべきものだと大拙師は履き捨てた。