うらなりの記《80》

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高橋家次男=鉄二家の人たち(2)
 
鉄二には一目置いていた訳だ。それが如実に表われたのが泉が丘高校を出て一浪をしたものの金沢大学教育学部一甲を難なく射止めたときだろう。
当時には、弟に対し祝意を表する以上に只々脱帽あるのみであった。
としは既に他界していたが、これこそ師範出の両親へのこれ以上の素晴らしきプレゼントはなかった。
最善の贈り物を、亡き母の墓前に施したわけだ。
恐らく父は、誇らしげに胸を張ったことであろう。