老いぼれへぼ教師の回想記《81》

イメージ 1
 
 
企業見学レポート=その1
 
 
 今から30年前の昭和56年(1981年)頃のようすです。
 当時は、世界第二位の経済大国として名実ともにその実力は燦然 (さんぜん)と輝き、その製造業の勇姿は赫灼 (かくしゃく)としていた。今時に比すれば隔世の感をつよくする。
 その年の高校教員内地産業見学に参加してみた。
 実に古色蒼然とした記録報告書に過ぎません。
 
はじめに
 
 日本を代表するというよりも世界に冠たる有力企業の幾つかを目の当たりに致し、まさに身引き締まる思いを新たにした。
 今日ある日本経済の真のもといを自身の手で探り得たこと、又このような研修の機会を持ち得たことに大きな喜びを感じる。
 なにぶん、見学先でのメモ書きをもとに本稿を書いているので重大な誤謬等が随所に見出すであろうことを何とぞご容赦願いたい。
 
Ⅰ トヨタ自動車工業株式会社(1)
 
(1982年にトヨタ自動車販売と合併し社名がトヨタ自動車株式会社となる)
 
 低成長時代にマッチした生産体制、即ち省エネ時代への対処法が、ことトヨタに関しては完璧に近い形で確立されている。
 そのことが、品質や性能は言うに及ばずノートラブル車として世界市場を席捲してしまった。
 輸出自主規制問題も、その必然の帰着点として捉えられるのです。
 このような製造技術に導かれる設備投資に力点を置く一方、個を活かす人材育成にも力点を置きたい旨の冒頭挨拶を青島人事部採用課長より受ける。