老いぼれへぼ剣士の夕雲考《78》

イメージ 1イメージ 2
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                                          
 帝釈天       
      阿修羅
夕雲流剣術書    小出切一雲 誌(4)
 
②【數度の場に逢て、自己に勝理を合點して、内心を堅固にすわる事、當世諸流の秘傳極意と云う物よりもなほ慥かなる者多し、】
 
 
口語訳
 
  このような修羅場 ( しゅらば )を何度も潜り抜けた ( つわもの )どもは勝つことの道理 ( どうり )とか理合 ( りあい )を何時の間にか会得 ( えとく )し、生死のはざ間に立っても決して動揺することなく心の内が堅固 ( けんご )な、いわゆる ( きも )が居座った ( やから )輩出 ( はいしゅつ )していった。
そのようになれば、この世にあるいろんな流派の秘伝とか極意 ( ごくい )というものよりも、ずっと確かなる実力だけを身に付けた ( さむらい )たちが出現し始めても決して不思議ではない。