老いぼれへぼ剣士の形稽古心得《2》

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日本剣道形稽古の心得覚書きー(2)
 
 
一般的な心得(1)

1 一つ  帯刀姿勢より摺り足にて三歩前へ出るとき、一歩二歩と比較的速やかに体を進めればよいが、抜刀しながらの三歩目は窮めて慎重なる細心の注意を払いながら蹲踞姿勢に入るべきだと思う。
 立ち会い終われば、蹲踞し納刀立ち上がりおもむろに左右と退き、あと三四五歩は次第に敏速 ( びんそく )に下がる風情 ( ふぜい )で奥ゆかしさを表現できょう。
五歩下がったあとの右足引付まで抜かりなく。これまさに残心に外ならず。
 云うならば、破るかやられるか息の根の止め合いをし合うのならばより慎重に細心の注意を注いで対峙 ( たいじ )して当たり前だろう。
当然、全ての立ち合いの場面で同様のことがいえる。
相手眼光 ( がんこう )察知 ( さっち )し、当方は遠山 ( えんざん )の目付け怠る可からず。