老いぼれへぼ教師の回想記《90》

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企業見学レポート=その10
 
5 サントリー株式会社木曽川プラント(1)
 
 明治村に近い清閑な田園地帯にとてもモダンな佇まいである。
 昭和55年度に於ける総売上高6,899億円で昭和56年4月現在の従業員数4,305人から一人当たりの平均売上高を計算してみると約1億6千万円となる。
 この従業員の売上高に及ぶす貢献度は群を抜いて高い。 
 超合理性と人間性が混然と融合し、労働生産性を驚異的に高める、その謎は一体何なんだろう。
 
 それには、セクショナリズムの否定という奇妙な策が、その端緒となっている。
 つまり、購買、製造、財務等の部門別管理組織の否定という常識はずれに近い暴挙は混乱以外の何物でもなかったのだろう。
 処が、そこに一つの条件があった。従業員の多能化なのである。
 各部門の枠を取り払い一人三役、一人四役とラインの仕事もスタッフの仕事も遣り熟す実に積極果敢な自主性と創造性という天与の策をサントリーマン達は持ち合わせていたのでした。