老いぼれの弓事始め《3》

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弓事始め
 
坐り方
普通に坐るときには、まず左の足を退いて左膝を着き右膝が後に続くやり方で慣れていた。
処が弓道の礼法に従えば、右の足を先ず退いて右膝を着床しその膝を前方へ滑らせながら左の膝を添えるやり方を強いられた。
右足退くのも半足のみで極力小さく退かねばならない。
小笠原流礼法に則った弓道なるが故に極めて厳格さが強要される。
上体の前屈罷りならぬので老体にはままならん姿勢となる。
立つ時には、左足右足の順となるのだが左足の踏み出しが右膝頭より前へ出してはならない。
益してや、前傾厳禁なのでまるで甚振 (いたぶ)られているようにさえ感じてしまう
ぐらつくことなく安定した姿勢が保てるように為すには稽古あるのみ、果たして学習効果ありやなしや・・・
そして正座の姿勢へと移り、さらに跪坐 (きざ)と称する弓独特の体勢を保持しなくてはならない。
こればかりは如何ともし難き難儀な (ぎょう)そのものなのであ