老いぼれの台湾行《7》

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                      車内販売嬢
 
その7=台湾新幹線と沿線模様
 
 李登輝総統の時代に九分九厘フランス資本の導入が決定されていた時点で親日派で聞こえる総統自身が突然横槍を入れてわが日本国の新幹線技術導入を決定付けてしまったのだという。
当然ながら、台湾国は莫大なる違約金をフランス国へ支払わざるを得なかったのだという。
台北~高雄間を誇らしげに悠然と走り続ける、事もなく無事故のまま今日も走り続けている。
車窓からは種々多様なる作付風景が目に入る。
色取り取りのモザイク模様が後ろへと飛び去る。
二期作三期作・二毛作三毛作が為せるわざなり。
効率よい土地利用と集約化された土地活用が手に取るように目に入る。
純農村風景の中に都市化工業化が急激に浸透している様子を目の当たりにした。
幾本もの中小河川が気ままに蛇行しながら流れる。
いずこも自然堤防のままのようだ。手付かずの自然が温存されていて気持ちが安らみ和むのである。
建物のほとんどは箱型で切妻式屋根の木造家屋は左程目に入らなかった。
国土の大半が山林地でありながら概して木材活用が手薄なように窺がえた。
名所旧跡地の建造物も石材か煉瓦造りで部分的にしか木材を用いてはいない。
IC産業主体に工業化された首都台北から、次第に高雄に近付くに従い農業主体の地域へと変化する様子も理解できた。
所用時間二時間半は丁度金沢~大阪間に匹敵するが、あっと言う間であった。