老いぼれの弓事始め《18》

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⑯ 致命的欠陥足り得る
 何も解らぬまま遮二無二巻き藁を射抜いていたのだが、わが矢の飛ぶ軌跡は目には定かではないが巻藁部へ垂直に打ち込まれた例がないのだ。
 真っ直ぐに一直線に入らない。ストレートな直球ではない。
 ナチュラルカーブと云おうか矢すじが右から突き刺さるのである。
 よくよく ( つぶさ )に観察すれば、何のことはないわたしの射た矢は悉く百パーセント間違いなく斜めに打ち込 ( ぶちこ )まれるのである。
 もちろん意識的には真っ直ぐに離してはいるのだが駄目なのである。
 致命的な欠陥足り得る重大なる悪癖であると素人目にも歴然としている。
 
 素振りにて、振りかぶりし剣先が右方向へ流れる習癖は誰にでも見られた。
 でも、矯正する気さえあれば誰しも修正が適えられよう。
 弓の世界にも在り得ることと信じて明日からまた励むより仕方があるまい。
 道場にて、正札、五反田両先生よりサゼッションを頂く。
 忠実に実践あるのみと自戒する。
 この事を課題として次回もまた臨むしかない。