老いぼれの形稽古《26》

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小太刀三本目
 
仕太刀が摺り上げ、摺り落とし、摺り流し、摺り込むの一連の動きのフイニッシュは摺り込むと同時に打太刀の右ひじ上部を逆手で捻り上げ腕を圧し折る気勢で完璧に自由を奪わねばならない。
最早この時点では剣術というより体術柔術の領域だ。
そして、小太刀で打太刀の咽頭部を制して十分なる残心を示す。
仕太刀、重心を低くして両脇を締め大技にて厳粛にして且つ荘厳なる最後の残心姿勢を現わさねばならない。
剣道形十本を集大成した、留め刺す充実の残心であらねばならないと思う。
誠意と気迫と品位品格が要求される。
至難なことではあるが半面遣り甲斐があることだと信ずる。
 見るものに感動を与えねばならない、そんな日本剣道形を目指したい。
上手下手よりも真剣みが大切だといつも思ふ。