老いぼれ教師の回想記《110》

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その六  石垣の 陰に潜みし 将中や
 
礼に始まり礼に終わる=その3 
 
何よりも一番の課題はこの学び舎を巣立った数多くの学生諸子たちが、この殺伐とした実社会の真っ只中で小さな核となって一人でも多くの良識ある社会人・本当に自分の国を愛することができる日本人の仲間を増殖するために如何ほどに貢献し腐心したかに帰着する。
 いやいや、然に非ずしてわれら大人が如何ほどに彼らの善意をサポートし彼らの意向に加担し支援する大勢作りに主体的に関わり身を粉にしたかである。 
だがその答えは極めて悲観的むしろ否定的といわざるを得ない。
 大人みな只ひたすらわが御身のことしか考えが及ばない。
われを含めて嘆かわしい限りではないか。
将中伝統の公序と良俗をみすみす無駄にしてしまった。
ただ単なる“挨拶”一つに過ぎないことだが、開花を待つことなく蕾のまま終えてしまった事は国家的損失ではないでしょうか。