居合稽古心得覚書《1》

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居合稽古心得覚書
 
その1
 金曜日の額谷道場と奇数土曜の六水道場での小一時間が己に課した居合修錬の場となる。
ただ寄る年波には勝てず、足腰の退化取り分け膝の劣化には悲哀感を覚える。
しかし、安易な妥協は許すことなく将に老骨に鞭打ちわが身をしごき同然に痛み付ける。
先ずは、初回の蹲踞姿勢に相当の痛みを覚える。
しばし膝を擦ったり叩いたりする内に和らぎを感じ取るのを待って、刀礼に至る次第である。
 
幸い六水道場には立派な鏡がある。
存分に活用に与かる。
師匠なし、刀友の仲間もいない。
もっぱら粛々と独り抜く。
居るは鏡の前の我が身だけなのです。
 
廣き道場を独り占めし、静寂の真っ只中に身を置くだけで沸々と充足感が湧きいずり出るのです。