老いぼれの居合稽古《4》

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その4
 
年甲斐もなく強がりを言って詫びしい限りです。
 
金曜日のふれあい体育館と奇数土曜日の野々市武道館が修練の場である。
元来居合は独りで成り立つ。何時も連れなく独りで抜く。
静寂の中ゆえ、袴を捌いて左の膝着床の折
音もなく気配無く見事ソフトランデイングが適えば気の充実度を計り知れる。
当り前ながら右膝にても同様に完璧を期すのである。
処が、いずれにしろ感覚的に円滑さを欠いた違和感を意識したら、わたしは己自身を叱責し反省を促すのである。
情けないことに、寄る年波には勝てずにだんだん百点満点とはゆきかねる悲哀感を味わようになってしまった。
その折には、合点行くまで納得行くまで
繰り返さねばならない。
 問題はそれ以上に、正座の技一本目で納刀しながらゆっくり (おもむろ)体を沈めつつ右膝着床と同時に鯉口に納め完了しなければならない。鍔をしかと親指の腹で抑えダメを押す。
 この際、事もなく右の膝が音もなく軟着陸が適えば己を褒めちぎるのです。
 よし、できたか。アッパレなり、褒めてつかわそうと己に声を掛ける。
 さにあらざる時は、際限なく己との戦いが続くことと相成る。
 めったなことで、妥協はしない事に決めている。
 何時までこのモチベーションを保ち得るでしょうか。