老いぼれの居合稽古《6》

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その6
素朴で幼稚な疑問がある。
先日、石井竜也のショータイムを見ていたら年若き居合斬りの達人が登場なされた。
お名前も素性も聞き漏らし記憶にはない。
元メジャー投手の外国のお方が投げる140キロ台のボールをバッターボックスで待ち受け抜刀もろともほぼ水平に一刀両断なされた。
そもそもメジャー用の硬式ボールを抜き付けで真っ二つに出来得るものだろうか。
信じ難く些か疑問に感じたのだが、次なる場面では直径6ミリメートルのプラスチック製の特殊な弾丸を銃でぶっ放し、それを抜き打ちざまに両断致したではないか。
弾丸の飛ぶ速さは確か200キロ台と聞いた。
驚くべき神業のような心技にみえた。
獣の複眼構造にまで動体視力を洗錬させた賜物だろう。
しかし、わたしの個人的見解に過ぎないが武士の魂とまで言われる日本刀が何となく安っぽく映った。
辛辣なる見解だが、技だけに偏重した刀術は所詮浅薄なものにしか映らず精神的重厚さを欠いたままわたしに何らの感動をも与えるものはなかった。