うらなりの記《115》

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㉑あの日からもう六十年経った今、母に断りもなくわが青春の秘め事を暴露してしまいました。
でもこれらは、もうすぐあの世で我が母に再会した折に口下手なわたしが母に語りかける言葉のあらすじを認めた台本に他なりません。
母よ、わたしにとっては今以って難しい往時の岩波文庫本を紐解いて母の膝枕で共に大好きだった『雪の降る街』の旋律を静かに口ずさみながら、もう一度読み直してみることに致します。