老いぼれの居合稽古《9》

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その9
誰しも寄る年波には勝てまい。
そこは三浦さんの快挙は目を見張る。
並みのお人ではない事は嫌と云うほど承知させられた。
たいしたものです。
人知れぬ奮励努力の賜物であることもよく承知した。
勇気を戴いたついでにわたしも金曜日には額谷に籠もって抜かせて戴いて居るのです。
今日は殊の外身体の節々が重々しくそれに合わせて気力の充実も思うに任せられなかった。
一本目で梃子摺ってしまった。
抜き付けで切先の走りがない。
止め手手の内がぎこちない。
体の移動なく振りかぶり斬り下ろしも動作が委縮している。
血振りで体のバランスを失い、納刀では
右膝ソフトランデイングに難渋苦渋の形相で額には脂汗が滲むではないか。
まさに正真正銘、おのれとの戦いに他ならない。
敢闘精神あるのみ、限界に挑戦することあるのみなのです。
おのれの、心体の極限を見定める時まで抜き続けることを誓う。