老いぼれの独り言

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ドラマ「半沢直樹」に無性に引付けられ魅入ってしまう。
役者さんの演技とは言え防具を着装し打ち合う場面には脱帽した。
羽目板に追い詰められた「近藤さん」が見せた面がね越しの形相が凄かった。
そして、劣勢から奮起へと転じて鬼気迫る面相で「半沢さん」に懸っていったではないか。
剣道の醍醐味をあすこまで大胆に演技し演出したとは大したものだ。
境雅人さんも近藤役を演じた役者さんも共に竹刀を持ったことすらなかったと云うから猶の事驚きだ。
むかし、NHKの大河ドラマ龍馬伝」で千葉定吉道場での切り返し場面も凄かったが、あれは何処かの大学剣道部員がエキストラで演じたのだと聞いた。
上手いはずだ。
「半沢」に対峙した「近藤」との両者の地稽古からは「龍馬」以上の迫力を感じ取った次第だ。
目にこそ見えぬ不条理な重圧に抗し切れずに打ちひしがれ打ちのめされた無力感とか無念なる悲壮感や挫折感を実体験した者なればその心情は諸に伝搬し痺れ感電してしまう。
次元はまったく異なるとはいえ尚道館での例会稽古には歯を剥き出し一打入魂の誠意を誇示せねばならない。
如何なる高段者に対しても高飛車に咆哮しわたしは無心で懸ってゆく事が赦されるのです。
即ち諸々の煩悩を燃焼させ溜飲を下げる事が適うのです。
消えゆく尚道館に惜別の念をまた新たにした。