うらなりの記《119》

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第四章まとめ
 
それにしても庶流の分家筋が差し出がましく僭越なる振る舞いに出てしまったことは決して本意とはしないのだが、敢えて大方のご批判とご非難を潔く受けねばならないと思っている。
加えて人的配置を系統立てて客観的に組み立てたものとは相違して、好い加減な自叙伝まがいの恣意性の強い叙情文を混在させてしまったり、極めて一貫性を欠くちぐはぐな代物に過ぎないのである。
無論、今日では住民基本台帳に総てが網羅される中、趣を異にする意義や存在価値を此れに見い出してもよいではないか。
とは言え、最早高橋一族に於ける長老たちは自然淘汰され不肖わたしが最年長者に位置してしまった。
取るに足らない我が一族ではあるが営々と引き継で来たバトンを後世へ託さねばならぬ責務は自覚しているつもりだ。
この資料つくりはその証そのものだ。
とは言え、斯くなるプライベイトな記録をぬけぬけと公に致すバカ者がよくぞいたものだ。
愚かなうらなり者だったので仕方がない。