老いぼれの独り言

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銀行畑とは無縁のわたしが何故半沢直樹の世界に魅せられのめり込んだのか。
恐らく、生来より外面に気を掛ける内弁慶の身ゆえ内攻的であり結構多事多難な事が覆い被さって來るのです。
齢重ねて「喜寿」を迎えたとはいえどうしてどうしてそれどころじゃない。
無理難題が矢鱈と降り注ぎ悲鳴悲嘆の「悲寿」ではあるまいか。
その遣る瀬無い鬱憤を払いのける力量もエネルギーも持ち合わせない此のわたしには自ずと半沢直樹氏に全てを託すより仕方がなかった。
日曜日の夜9時台には随分お世話になりました。
ところがどうしたことか最終回でわたしの心中は些か裏切られてしまいがっかりしてしまった。
期待外れの結末で終わったのです。
 
所詮、英雄たちの人生とて何のことはないおのれの墓穴を掘るに等しい事ではなかったのか。
何とも虚しい悲哀感がつのるばかりではないか。
わが胸中に大きな空洞が生じ無常観だけが満ち溢れるばかりではないか。
宙を睨み付けた無念の形相の主人公をアップで捉えたフィナーレの場面からは必ずや続編の到来がある事を示唆しているようにわたしには思えた。
振り上げた拳の落としどころを見失った半沢さんの茫然自失の態からは何とも遣り切れない切なさに目を背けたくなったくらいだ。
確かに理不尽過ぎる出来事が此の世には多過ぎる。
目にこそ見えぬ此の不条理なる壁を誰でもいい誰かが突き破り風穴を開けてほしかった。
ところが、少しばかり風穴が大き過ぎてついには「過ぎたるは及ばざるがごとし」となってしまった。
「倍返し」までは許容範囲だが「百倍返し」は如何にもえげつなく遣り過ぎだ。
わたしの心情には受け入れ難く
武士道精神からみても戴けないことだと思った。
 
 また、頭取さんの余りにも姑息な人心掌握術にも付いては行けない。
尤も、此のわたしには最早関わりなき別世界の出来事のように思えたのです。
 
 
 出向先でさらなる脱皮を試み新たなる半沢直樹像を樹立してほしいものだ。
そしてブラウン管に再登場しその勇姿を日本國中に遺憾なく披露して戴きたいものだ。
あなたが職場復帰を果たす神々しい姿を是非共拝見いたしたいものです。