老いぼれの独り言

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護国神社の境内の一角と云おうか本殿の左手に鬱蒼と生茂る樹々に取り囲まれるように兼六道場は目立たぬように佇む。
わたしの巻藁修行の場に他ならず週二回は此の道場の床を踏むことを常とする。
旧態のまま依然として巻藁の前で勤しむ。
学習効果は遅々たるものだが双シーズン目を迎えた収穫の秋らしく手前味噌ながらも少しは巧くなったとほくそ笑むのです。
10射に1本の割で正に垂直に突き刺さり、筈も真っ直ぐ上下に向いている。
取るに足らぬ収穫ではあるが、本日はもう一つ良からぬ収穫物があった。
椎の実が台風一過の置き土産として敷き占めたように散らかせている。
足の踏み場もないくらい見事と云うしかない。
煎り豆ならぬ煎りドングリへの挑戦である。
弾けかたが只事ではない。
物凄い破裂音で軽い蓋なら吹き飛ばす大した偉力だ。
赤銅色にこんがりと焼き上がれば香ばしいことこの上ない旨味だ。
只少々噛み応えがある。
いや、あり過ぎる。
下手をすれば掛け替えなき前歯をやってしまうので細心の注意を払って賞味する。
秋日和の昼下がり至福の一時なのである。