池田町で少年時代を過した敗戦前後の頃
よく県庁前の椎の実を拾いに行ったことを思い出す。
お裾分けにあずかることは滅多となくいつも誰かに先取りされて数少なかったことを記憶する。
物の無い時代だったので金剛石のように貴重な品物でみな奪うように殺気立って拾い合ったものだった。
此の連休中の「しいのき迎賓館」の前にもドングリが転がっていたのかどうかについてはまったく知らない。
昨日の煎りドングリは金剛石のような貴重品と云うより金剛石以上にカチンカチンでまったく歯が立たなかったと云った方がよい。
歯応え噛み応えたっぷりでからっきし噛み砕くことが敵わなかった。
焼き加減が足りなかったのだろう。
煎りたての熱いころはともかく冷え込んでしまえばもうだめだ。
石ころ同然になる。
試しにわが家の玄米飯に入れて圧力釜で炊き上げて見た。
見事大正解でした。
栗メシならぬドングリ飯は大変な逸品であることに気付いた。
栗より噛み応えあって旨味がより一層凝縮している。
目刺しとシバ茸の味噌汁があればもっと野性味が増すことでしょう。